IT業界への転職を考える際、多くのエンジニアが「事業会社」と「SIer(エスアイヤー)」のどちらを選ぶべきか悩んでいませんか?
年収アップやキャリアアップを目指す中で、どちらの環境が自分に合っているかは個人の価値観やキャリアプランによって大きく異なります。
この記事では、事業会社とSIerの両方でエンジニア経験を持つ筆者が、それぞれの働き方のリアルな姿、メリット・デメリット、そして後悔しないための企業選びの判断軸について解説します。
これからIT業界で転職を考えているエンジニアの方々に、双方の環境を比較しながら、自分に合った職場環境を見つけるためのガイドラインをお伝えします。実体験に基づく情報をもとに、あなたが納得のいくキャリア選択をするためのヒントを見つけてください。
事業会社とSIer、転職するならどっち?

事業会社とSIerでは、ビジネスモデルから働き方まで大きく異なります。
転職先を選ぶ際には、それぞれの特徴をしっかり理解することが、ミスマッチを防ぐ重要なポイントとなります。
まずは基本的な定義と特徴を理解しましょう。
- 事業会社(自社開発企業): Google、Meta、メルカリなどの自社サービスを開発・運営する企業
- SIer(システムインテグレーター): NTTデータ、富士通、NECなど顧客企業のシステム開発を請け負う企業
はじめに事業会社とは?SIerとは?
事業会社とは、自社のサービスやプロダクトを開発・運営している会社のことです。
IT技術はあくまで事業を支える手段、あるいは事業そのものとなり、エンジニアは自社サービスの価値向上に直接貢献します。
代表的な例としては、Webサービス企業(Google、Meta、メルカリなど)、製造業、金融機関のIT部門などが挙げられます。
一方、SIer(System Integrator)は、顧客企業からシステム開発や運用を受託する会社です。
顧客の経営課題や業務課題をITシステムで解決することを目的とし、コンサルティングから設計、開発、運用保守まで幅広く請け負います。
大手SIer(NTTデータ、富士通、NECなど)、独立系SIer、コンサル系SIerなど様々な企業があります。
ビジネスモデルの違い:誰のために、何を作るのか?
事業会社とSIerでは、「誰のために」「何を作るのか」というビジネスモデルが根本的に異なります。
この違いは日々の業務内容や成果の評価方法、さらには働きがいの感じ方にまで影響する重要な要素です。
事業会社では、自社サービスを利用するユーザーや社内の他部署が「顧客」となります。
サービス利用料や広告収入、製品販売などが収益源となり、エンジニアの成果はサービスの成長や業務効率化として直接的に会社の利益に貢献します。
対してSIerでは、システム開発を依頼する他社(クライアント企業)が「顧客」です。
ITエンジニアの役割と立ち位置の違い
事業会社のエンジニアは、自社サービスの開発に幅広く関わることが特徴です。
企画から設計、開発、テスト、運用、改善まで一貫して担当することも多く、ビジネスサイドとの距離が近いため、企画段階から関与する機会も少なくありません。
技術選定の自由度が高く、プロダクトの成長と共に自身の担当領域も変化・進化していきます。
一方、SIerのエンジニアは、顧客の要件に基づいたシステム構築が主な役割です。
プロジェクト単位で動くことが多く、様々な業界や技術に触れる機会があり、役割はプロジェクトや担当フェーズによって大きく変わります。
顧客との折衝や調整、プロジェクトマネジメントのスキルも求められ、技術だけでなくビジネススキルも身につけられる環境です。
事業会社で働くリアル:経験者が語るメリットと注意点

事業会社での働き方には、多くのエンジニアを惹きつける魅力があります。
自社サービスに深く関われることの喜びや達成感は、多くのエンジニアが事業会社を志望する大きな理由の一つです。
ただし、実際に働く中で見えてくる課題や注意点もあります。
- 自社サービスへの愛着と貢献実感を得られる
- ユーザーの声を直接感じながら開発できる
- 技術的な偏りが生じる可能性がある
- 組織の壁や意思決定の遅さに直面することも
【メリット】自社サービスへの貢献実感と安定した開発環境
事業会社の最大の魅力は、自分が開発したサービスが世に出て、実際にユーザーに使われる喜びを感じられることです。
ユーザーからのフィードバックが直接届き、それを元に改善を進めるサイクルを経験できるため、自分の仕事が世の中に与える影響を実感しやすい環境です。
納期に追われるだけでなく、中長期的な視点で品質向上や技術的負債の解消に取り組める環境が整っていることも多いでしょう。
新しい技術を導入する際の自由度が比較的高く、自社内で働くため勤務地が安定している点も、多くのエンジニアに支持される理由です。福利厚生が充実している企業も多く、ワークライフバランスを重視する方には魅力的な環境といえるでしょう。
プロダクトへの愛着を持ち、長期的な視点でサービスの成長に貢献したいエンジニアには、事業会社の環境が適しています。
【デメリット】技術の偏りや組織的な動きにくさ
事業会社で働く際の注意点として、技術スタックの固定化が挙げられます。
自社サービスで使われている技術に限定され、経験できる技術領域が狭くなる可能性があります。
長年運用されているサービスの場合、古い技術や複雑化したシステムに関わることも少なくありません。
また、部署間の連携がスムーズでなかったり、意思決定に時間がかかったりする組織の壁も存在します。
時には技術的な理想よりも、事業的な都合や納期が優先される場面もあり、エンジニアとしてのフラストレーションを感じることがあるでしょう。
安定している反面、新しいことへの挑戦や変化のスピードがSIerに比べて遅いと感じる場合もあります。
【注意点】自律的なスキルアップと社内文化への適応
事業会社でキャリアを築く上で重要なのは、担当領域以外の技術トレンドも自らキャッチアップし、学習し続ける姿勢です。
特定の技術に特化した環境では、市場で求められる幅広いスキルを身につけるには、自発的な学習が不可欠となります。
また、ビジネスサイドや他部署との円滑なコミュニケーション能力も求められます。
その企業の文化や価値観に馴染めるかどうかも、働きやすさに大きく影響します。転職前には社風や開発文化についてもしっかりリサーチすることをおすすめします。
会社が用意したキャリアパスだけでなく、自分で目標を設定し、スキルを磨いていく自律性も必要です。
SIerで働くリアル:経験者が語るメリットと注意点

SIerでの働き方は、多様な案件を通じた急速なスキルアップが魅力です。
様々な業界や技術に触れることで、短期間で幅広い経験を積めるのはSIerならではの特徴といえるでしょう。
しかし、その一方で独特の課題や働き方の制約もあります。
- 多様な業界・技術に触れるチャンスがある
- プロジェクトマネジメントスキルも身につく
- 客先常駐が多く、勤務環境が頻繁に変わる
- 案件によってスキルアップの質が左右される
【メリット】多様な案件経験によるスキルアップと技術の幅
SIerの最大の魅力は、様々な業界(金融、製造、通信など)のシステム開発に携われることです。
多様な業務知識や技術に触れる機会があり、プロジェクトごとに異なる技術(言語、DB、インフラなど)を経験できるため、技術的な引き出しが増えていきます。
社会的インパクトの大きな、大規模なシステム開発に関われるチャンスもあります。
要件定義、設計、進捗管理、顧客折衝など、上流工程やマネジメントスキルを磨きやすい環境であり、様々な企業の担当者や他のエンジニアと関わる中で人脈も広がります。
技術だけでなくビジネススキルも身につけたい、幅広い経験を通じて市場価値を高めたいエンジニアには、SIerの環境が適しています。
【デメリット】客先常駐や案件依存による働き方の制約
SIerで働く際の代表的な課題として、顧客先に常駐して働くケースが多い点が挙げられます。
自社への帰属意識が薄れたり、職場環境が頻繁に変わったりすることで、安定感を欠くことがあります。
また、担当する案件によって、経験できる技術、業務内容、労働環境が大きく左右される「案件ガチャ」の要素もあります。
技術選定では顧客の意向や既存システムに合わせる必要があり、最新技術を使えない場面も多いでしょう。
多重下請け構造の場合、単価が低くなったり裁量が小さくなったりすることがあり、プロジェクトの納期前は長時間労働になりやすい傾向もあります。
環境変化への対応力と精神的なタフさが求められる世界といえるでしょう。
【注意点】キャリアパス設計と帰属意識の維持
SIerでキャリアを築くためには、どのようなスキルを身につけたいか、将来どうなりたいかを考え、案件選択や自己学習を主体的に行う必要があります。
案件で使わない技術についても、自己学習でキャッチアップし続ける努力が求められ、市場価値を維持・向上させるためには継続的な自己投資が欠かせません。
客先常駐が多い場合でも、自社のイベントに参加したり社内メンバーと交流したりして、繋がりを保つ工夫も重要です。
特にSES(システムエンジニアリングサービス)の場合、スキルに見合った評価や待遇を得るために、自身の市場価値を意識し、必要に応じて交渉する姿勢も求められます。
主体的なキャリア設計と自己管理能力が、SIerでの成功には不可欠といえるでしょう。
【徹底比較】働きがい・スキルアップ・待遇はどう違う?

事業会社とSIerの違いを、いくつかの重要な観点から徹底比較していきます。
働きがい、スキルアップ、キャリアパス、給与・待遇、ワークライフバランスなど、転職先を選ぶ際に重視すべきポイントを整理しましょう。
これらの比較を通じて、自分の価値観や優先順位に合った環境がどちらなのかを判断する材料にしてください。
- 働きがい:プロダクトへの愛着 vs 多様な課題解決
- スキルアップ:専門性の深化 vs 技術の幅広さ
- 給与・待遇:安定性 vs 実力主義
「働きがい」:プロダクトへの愛着 vs 多様な課題解決
事業会社では、自社サービスやプロダクトを育て、ユーザーに価値を届ける実感が大きな働きがいとなります。
プロダクトの成長が会社の業績に直結するため、やりがいとともにプレッシャーを感じることもあるでしょう。
長期的にサービスの成長に関われるため、「自分が育てた」という愛着が生まれやすい環境です。
一方、SIerでは顧客の抱える課題をITで解決し、感謝される喜びが働きがいとなります。
様々な業界のビジネスに貢献できる点は魅力ですが、プロジェクトが終わると関与が薄れるため、プロダクトへの長期的な愛着は持ちにくい側面もあります。
短期間で形にする達成感と、次々と新しい課題に挑戦できる刺激が魅力です。
「スキルアップ」:専門性の深化 vs 技術の幅広さ
事業会社では、特定の技術領域やドメイン知識を深く掘り下げられる環境があります。
専門分野でのエキスパートになれる反面、経験できる技術が偏る可能性もあり、市場価値を高めるには自律的な学習が不可欠です。
長期間同じサービスに関わることで、複雑な問題解決能力や深い技術理解が身につきます。
SIerでは様々な技術や開発プロセスに触れ、対応力が身につく環境があります。プロジェクトマネジメントや顧客折衝スキルも向上しやすく、幅広いビジネススキルが身につくでしょう。
ただし、広く浅い知識になりがちな面もあり、専門性を深めるには意識的な努力が必要となります。
「キャリアパス」:社内での成長 vs プロジェクトでのステップアップ
事業会社では、テックリード、プロダクトマネージャー、エンジニアリングマネージャーなど、社内でのキャリアパスが比較的明確です。
一つの組織内での役割変化が中心となりますが、ポストが限られている場合もあります。
技術力を高めるエンジニアリングラダーと、マネジメント志向のキャリアパスが用意されているケースが多いでしょう。
SIerでは、プロジェクトリーダー(PL)、プロジェクトマネージャー(PM)、ITコンサルタント、技術スペシャリストなど、多様なキャリアパスがあります。
経験を活かして、より上流工程や高単価な案件へステップアップできますが、キャリア形成が案件に依存しやすいため、主体的な設計が必要です。
自分のスキルセットを明確にし、市場価値を高める戦略的なキャリア構築が求められます。
「給与・待遇」:安定性・福利厚生 vs 実力・成果主義の傾向
事業会社の給与水準は企業規模や業績によって異なりますが、比較的安定している傾向があります。
住宅手当やストックオプションなど、福利厚生が充実している企業が多く、長期的な安定を重視する方に向いています。
年功序列の要素が残る企業もあり、急激な給与アップは難しい場合もあるでしょう。
大手SIerは高水準な給与・福利厚生を提供し、実力や成果に応じて給与が上がりやすい傾向があります。特に中小SIerやSESでは、スキルの市場価値がダイレクトに報酬に反映されやすいでしょう。
ただし、会社の規模や案件単価によって待遇の差が大きく、景気や案件状況に左右される可能性もあります。
「ワークライフバランス」:働き方の柔軟性と裁量権
事業会社では、裁量労働制やフレックスタイム制を導入している企業が多く、比較的柔軟な働き方がしやすい傾向があります。
自社の都合でスケジュールを調整しやすく、リモートワークなど働き方の自由度も高い企業が増えています。
ただし、リリース前や障害発生時は忙しくなることもあるでしょう。
SIerでは、案件や客先の状況に大きく左右される働き方になります。
納期前は多忙になりがちで、客先常駐の場合は勤務時間や場所の自由度が低いことが多いでしょう。
一方で、プロジェクトの合間に長期休暇を取りやすい場合もあり、案件選びによっては働き方をコントロールできる面もあります。
あなたはどっち向き?後悔しないための企業選びの判断軸

事業会社とSIer、それぞれの特徴を理解したところで、あなた自身がどちらに向いているか判断するための軸を考えてみましょう。
仕事を通じて何を得たいのか、どんな働き方をしたいのかという価値観を明確にすることが、後悔しない選択への第一歩です。
以下のポイントを参考に、自分の志向性を整理してみてください。
- 安定した環境が良いか、変化のある環境が良いか
- 技術を深めたいか、幅広く経験したいか
- ビジネス側にも関わりたいか、技術に集中したいか
あなたが仕事で最も重視することは?(価値観の明確化)
まずは、あなたが仕事を通じて何を得たいのか、価値観を明確にすることが重要です。
安定性、成長実感、貢献実感、技術的な挑戦、ワークライフバランス、裁量権、給与・待遇など、あなたが最も大切にしたい要素は何でしょうか?
例えば、安定した環境で腰を据えて働きたい方は事業会社が向いているかもしれません。
一方、スキルアップやキャリアアップを速いスピードで実現したい、様々な環境で経験を積みたいという方はSIerの方が合っているかもしれません。自分の優先順位を明確にすることで、選択肢が見えてくるでしょう。
また、貢献実感の形も人それぞれです。自社サービスの成長に貢献したいか、様々な企業の課題解決に関わりたいかでも選択は変わってきます。
技術をとことん追求したい?ビジネスにも関わりたい?
技術志向の強いエンジニアなら、技術の方向性も重要な判断軸になります。
特定の技術を深く掘り下げたい、技術でプロダクトを良くしていきたいという方は事業会社の方が向いているかもしれません。
事業会社では特定の技術スタックを長期間使い続けるため、その領域での専門性を高められます。
一方、幅広い技術に触れてみたい、様々なシステムの構築経験を積みたいという方はSIerが向いています。
また、ビジネス志向の強い方は、サービス企画や事業成長に直接関わりたいなら事業会社、顧客のビジネス課題をITで解決することにやりがいを感じるならSIerが合っているでしょう。
技術とビジネスのどちらにより重きを置くか、また技術の深さと広さのどちらを優先するかを考えてみましょう。
安定志向?チャレンジ志向?
自分の性格や働き方の好みも重要な判断基準になります。
落ち着いた環境で長期的な視点でキャリアを築きたい安定志向の方は、事業会社、特に大手や安定企業が向いているかもしれません。
予測可能な環境で着実にスキルを磨きたい方には、事業会社の安定感が魅力的です。
一方、様々な環境で多様な経験を積み、実力で評価されたいチャレンジ志向の方は、SIer、特に成長中の企業や実力主義の企業が合っているでしょう。環境の変化を楽しめる柔軟性がある方には、SIerの多様性が刺激となります。
自分のストレス耐性や変化への適応力も考慮し、無理なく長く働ける環境を選ぶことが大切です。
診断:事業会社向き?SIer向き?判断チェックリスト
以下の項目で、自分に当てはまるものにチェックを入れてみましょう。
チェックが多くついた方が、現時点でのあなたの志向性に合っている可能性が高いと言えます。
【事業会社向きかも】
- [ ] 1つのプロダクトやサービスに愛着を持って長く関わりたい
- [ ] ユーザーの反応をダイレクトに感じながら開発したい
- [ ] 企画段階から開発に関わりたい、ビジネスサイドにも興味がある
- [ ] 特定の技術分野の専門性を深めたい
- [ ] 比較的安定した環境、勤務地で働きたい
- [ ] 福利厚生や社内制度が充実している方が良い
- [ ] 裁量を持って技術選定や開発プロセス改善に関わりたい
【SIer向きかも】
* [ ] 様々な業界のシステム開発に携わってみたい
* [ ] 幅広い技術や開発手法に触れて経験値を上げたい
* [ ] 大規模なプロジェクトや社会インフラに関わる仕事がしたい
* [ ] プロジェクトマネジメントや顧客折衝のスキルを高めたい
* [ ] 短期間で多様な経験を積み、早く成長したい
* [ ] 実力や成果が給与に反映されやすい環境が良い
* [ ] 環境の変化に対応していくことに抵抗がない
ただし、これはあくまで目安です。企業によって文化や働き方は大きく異なるため、個別の企業研究が非常に重要です。
まとめ:自分らしいキャリアを築くために考えるべきこと

事業会社とSIer、それぞれに魅力的な点と考慮すべき点があります。
どちらか一方が絶対的に優れているわけではなく、大切なのは「あなた自身の価値観やキャリアプランに、どちらの環境がよりマッチしているか」を見極めることです。
今回紹介したメリット・デメリットや比較は、あくまで一般的な傾向です。
事業会社の中にもSIerのような働き方をする部署があったり、SIerの中にも自社サービス開発に力を入れている企業があったりします。転職活動では、表面的な情報だけでなく、具体的な業務内容や開発チームの文化、技術スタックやキャリアパスの事例など、できるだけ詳細な情報を収集することが後悔しないための鍵となります。
求人情報だけでなく、企業のブログ、イベント、社員のSNS、転職エージェントからの情報、カジュアル面談などを通じて、リアルな情報を集めましょう。
そして何より、「自分は何を大切にして働きたいのか?」という軸をしっかりと持つこと。それが、数ある選択肢の中から、あなたにとって最適なキャリアパスを見つけるための羅針盤となるはずです。
この記事があなたのIT業界でのキャリア選択の一助となり、納得のいく転職につながることを願っています。
あなたの価値観と優先順位を大切にし、ぜひ自分らしいキャリアを築いてください。自分に合った環境で力を発揮することが、結果的に高い年収や充実した働き方につながっていくのです。